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九州大学大学院 工学研究院 機械工学部門 熱流体物理研究室 Thermofluid Physics Laboratory
高圧水素実験施設
(上部)高圧水素実験施設
(下左)装置外観 (下右)100MPa耐圧容器

研究背景:水素の熱物性値は高温高圧での実測値が乏しい

研究目的:100MPa,500℃までの水素熱物性測定(PVT,粘性係数,熱伝導率)
NEDOプロジェクトの一環であり、世界に自分の測定した物性情報を広げる一役を担える。






 現在, 冷凍・空調機器などで広く用いられているHydrofluorocarbon (HFC)系冷媒は地球温暖化への寄与が大きく,これを軽減させるため,オゾン層破壊係数(ODP)が限りなくゼロであり,地球温暖化係数(GWP)が小さく,かつ可燃性が低い新冷媒の探索が世界中で進められています. HFO(Hydrofluoroolefin) 系冷媒はGWP が小さく,HFC の代替冷媒として期待されていますが,その多くは主に可燃性の問題が見られます.

 本研究では,HFO系冷媒の中でも標準沸点温度の低い,R1123 に注目し,この可燃性や不均化反応を抑制ために,R1234yf やR32 の混合系について注目しています. これらの冷媒を対象として2成分系,あるいは3成分系の混合冷媒の気液平衡を測定して,混合冷媒の状態方程式の改善に努めています.

 本研究は国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「高効率低GWP 冷媒を使用した中小型空調機器技術の開発」の一環として行っています.

実験装置外観 実験施設(I2CNER)
実験装置外観 実験施設(I2CNER)

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凝縮E-SEM観察
異なる寸法をもつ微細構造面上の凝縮観察(E-SEM)
ESEM video 01ESEM video 02
濡れ性をパターニングしたマイクロピラー上における凝縮(E-SEM)
HTWs
マイクロ・ナノ構造面における凝縮液滴ジャンプ

 相変化現象の一つである凝縮は,空調・冷凍,発電,蒸留など工業プロセスから普段の生活に大きく関わっています. したがって,凝縮の高効率化が省エネルギーおよび二酸化炭素の排出量削減の重要なキーとなります.

 本研究グループでは,凝縮現象の物理理解を目指した基礎研究に取り組んでいます. 具体的には,伝熱面の濡れ性や表面構造,および非凝縮性ガスの有無による凝縮性能の影響を調べています. これまでに,環境制御走査型電子顕微鏡(E-SEM),光学顕微鏡およびマクロスケール観察を通して,親水・撥水パターン面,微細構造面,マイクロ・ナノ生体模倣面などの凝縮特性を明らかにしました.

 本研究は,ウォータールー大学(カナダ),上海交通大学(中国),イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(米国),インド工科大学マンディ校(インド),アイオワ州立大学(米国)および三菱重工業株式会社と共同で進めています.

<参考文献>
Sharma et al., ACS Sustain. Chem. Eng., 6 (5), 6981?6993 (2018)
Lv et al., Int. J. Heat Mass Transf., 115, 725-736 (2017)
Orejon et al., Int. J. Heat Mass Transf., 114, 187-197 (2017)
Zhang et al., ACS Appl. Matter. Interfaces, 9 (40), 35391-35403 (2017)
Zhang et al., Int. J. Heat Mass Transf., 109, 1229-1238 (2017)
Chavan et al., Langmuir, 32 (31), 7774-7787 (2016)
Orejon et al., RSC Advances, 6 (43), 36698-36704 (2016)

液滴現象
液滴にまつわる諸物理現象
HTWs
エタノール液滴蒸発中に発生するHydrothermal wavesのIR画像
Marangoni IRMarangoni CCD
局所過熱によって発生した水のマランゴニ対流

 私たちが普段の生活や自然界で目にする液滴は,熱輸送,インクジェット技術,マイクロ流体デバイス等の素過程として重要な役割を果たしています. これらの応用技術の開発・最適化には,相変化,対流,濡れ,伝熱といった,微小液滴内外で起きている物理現象の理解が必要不可欠です.

 本研究グループでは,赤外線(IR)サーモグラフィによる熱流動可視化,温度・湿度を制御した環境下での相変化プロセスの観察等を通して,微小液滴に起きる諸現象の体系的理解を目指しています.

 本研究は日米英の国際共同研究として,米国メリーランド大学と英国エディンバラ大学の研究者らと連携しながら進めています.

<参考文献>
Askounis et al., Langmuir, 33 (23), 5666-5674 (2017)
Kita et al., Appl. Phys. Lett., 109 (17), 171602 (2016)
Orejon et al., Langmuir, 32 (23), 5812-5820 (2016)
Fukatani et al., Phys. Rev. E, 93 (4), 043103 (2016)
Orejon et al., Phys. Rev. E, 90 (5), 053012 (2014)
Sefiane et al., Langmuir, 29 (31), 9750-9760 (2013)