精密加工学研究室
Precision Machining Laboratory

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研究内容


性能実験

テーマ

ADI歯車の長寿命域における面圧強さに関する研究

歯車の材料としてオーステンパ処理球状黒鉛鋳鉄(ADI)を使用するため,ADIの面圧疲労現象の解明を目的とし,研究を行っています.

オーステンパ処理球状黒鉛鋳鉄(ADI)は,球状黒鉛鋳鉄(FCD)にオーステンパ処理を施して得られる材料である.従来のFCDに比べ,(i)応力が負荷されると、残留オーステナイトが応力誘起変態を起こし、マルテンサイト化することで硬化し、強度が向上する,(ii) 熱処理において省エネルギーである,といった特徴を持ち,自動車関連の機械部品、特に調質歯車及び浸炭焼入れ歯車をADI歯車へ転換しようという試みがなされている。
材料の疲労寿命を評価するときに,従来では10^7回の繰返し数を疲労限として評価してきた。しかし、近年の研究から、繰り返し数10^7回を越えても損傷が発生し、従来どおりの方法では評価できないことが指摘されている(図1を参照).特にADIの長寿命域における面圧疲労試験において,面圧疲労現象は解明されていない.本研究では図2の写真に示したローラ試験片とバックアップ式ローラ試験機を用いて面圧疲労試験を行い,長寿命域における面圧疲労現象の解明することを目的としている.


Fig.1 S-N曲線

Fig.2 試験時の様子

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