九州大学 機械工学部門 水素利用工学講座 水素利用プロセス研究室

所在地:
〒819-0395
福岡市西区元岡744
九州大学伊都キャンパス
ウエスト4号館6階(佐々木)

主幹教授 佐々木一成

ご挨拶

 今からちょうど300年前の1712年にイギリス・ニューコメンが熱機関を発明して以来、産業革命が近代化を推し進めました。それ以降、人類は膨大な量の化石エネルギー資源を燃やし続け、今のエネルギー社会を作ってきました。その結果、エネルギー資源の枯渇、奪い合い、それに伴う国際紛争、また地球環境問題などに直面しています。エネルギーが国の根幹にかかわることは、2011年3月の震災以降、より明確になってきています。

 九州大学は約100年前、九州帝国大学として設立されました。当時の主要なエネルギー資源である石炭の2/3を産出したこの地に、製鉄をはじめ日本の近代化を支える人材の育成のため、東大、京大に続く3番目の工学部として作られました。当研究室は、その100年前の蒸気工学などを担当する機械工学第四講座を源流としており、先々代教授の西川兼康先生、先代教授の増岡隆士先生などの先輩方により、基礎が築かれました。また両教授は熱力学・熱工学を基盤とした教育研究で九州大学を牽引してこられました。

 その流れを汲む当研究室は、機械系内の改組によって、2005年に「水素利用プロセス研究室」と名称を変えました。九州大学の看板プロジェクトの一つである「水素エネルギー」の研究を牽引するため、「水素」の看板を付けた最初の研究室でもあります。燃料電池を核にした水素エネルギー社会、つまり燃やさずにエネルギーを変換し、電気や熱を作る、究極の高効率・環境共生型社会を作ることを目指しています。この「燃やす社会」から「燃やさない社会」へのエネルギー革命を先導する、司令塔の重責を担っています。

 「水素利用プロセス研究室」は、世界最大規模の九大の水素拠点を牽引しながら、燃料電池を核にした水素エネルギー分野で、世界の頂点に位置する研究室でありたいと考えています。若い皆さんには、世界をリードできる将来の世界の指導者になっていただきたいというのが、我々の思いです。米国・マサチューセッツ工科大学(MIT)、スイス連邦工科大学(ETH)、英国・インペリアルカレッジなど、世界トップ中のトップの大学と研究者や学生の交流を積極的に進めており、また、燃料電池・水素エネルギー分野で民間企業とも密に連携しながら、研究活動を進めています。世界のトップクラスの研究者が集い、インターナショナルな雰囲気の中で自分を磨き、日本に安住せずに、ここから世界に羽ばたいていただきたいと考えています。主役は若い皆さんです。

 世界のトップであり続けることは決して楽なことではありませんが、将来、世界をリードできる研究者や技術者になりたい方に、当研究室は最高の研究教育環境を提供できると思っています。海外経験が豊富な日本人教員や外国人教員が教育研究をサポートし、留学支援や博士課程学生向けのスーパー・リサーチ・アシスタント(RA)支援など、最大限の各種支援を行っています。

 機械工学出身者はもちろん、電気化学、材料工学、化学、エネルギー科学、システム工学など、多岐にわたる学科出身者も、大いに歓迎しています。海外からの博士課程入学や社会人博士課程入学も、歓迎しています。

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