化学反応速度論に関する研究 

燃焼は、高温での化学種の反応を伴う。このような化学過程を正確にモデリングすることは、着火、火炎伝播、消炎、排出ガス生成など、さまざまな燃焼現象を把握する上で重要です。私たちは、アンモニアやその混合燃料のような新しい燃料の化学反応モデルの構築と最適化に関する研究を行っています。

Okafor反応モデルについては、こちらです。
・詳細反応モデル
・簡略化反応モデル

予混合層流火炎伝播特性に関する研究 

球状に伝播する予混合層流火炎の燃焼速度や火炎伸び率に対する応答などの特性を調べます。これらの層流火炎特性は、内燃機関などの燃焼現象の把握において重要なパラメータです。また、層流燃焼速度の実測値は、化学反応モデルの最適化や検証にも重要です。 

予混合乱流火炎伝播特性に関する研究 

自動車エンジンやガスタービン内などでは、乱流燃焼が行われています。乱れと火炎の相互作用は非常に興味深い現象であるとともにエンジンなどの性能向上には、これらを明らかにすることが大変重要となります。本研究では、乱流や燃料の特性が乱流火炎に及ぼす影響について検討を行っています。また、乱れと火炎の相互作用を考慮した火炎伝播のモデル化を行っています。

バーナー燃焼に関する研究

火炎の安定化とNO、N2O、NH3などの排出ガスの制御は、アンモニアを燃料とする燃焼機器の重要な課題です。私たちは、ガスタービンや工業炉等のバーナーにおける火炎の安定性、排出ガスの生成と制御メカニズムを明らかにするために、モデルバーナーを用いて高温・高圧場で実験を実施しています。また、実験結果の理解を深めるために数値計算も行っています。 

噴霧特性及び噴霧燃焼に関する研究

気体燃料よりも液体燃料の方がエネルギー密度が高いため、ガスタービンでは気相よりも液相で燃料を燃焼器に供給する方が望ましいです。そのため、液体噴霧の形成と噴霧燃焼特性を明らかにすることが重要であり、これが燃焼効率や排出ガス生成に影響を与えます。本研究では、旋回流燃焼器における液体アンモニア噴霧特性と噴霧燃焼に関する研究を行っています。

予混合火炎により生成される粒子状物質に関する研究

ガソリンエンジンは高効率化のため直噴化が進んでいます。直噴化においては、未蒸発液滴、壁面に付着した液膜、不均質混合気の燃焼による粒子状物質の生成および排出が問題となります。本研究では、予混合火炎からの粒子状物質の生成について研究を行っています。

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