藏田准教授 of Takamatsu_Lab

九州大学大学院工学研究院機械工学部門

藏田 耕作(くらた こうさく)

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九州大学大学院工学研究院機械工学部門 准教授
1973年生まれ
学位:博士(工学)(2001年・九州大学)
専門:生体工学,生体熱工学



E-mail:
Phone:092-802-3124
Fax:092-802-3127
Office:伊都キャンパス ウエスト4号館6階634号室

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【略歴】

1996年3月 九州大学工学部生産機械工学科卒業(工学士)
1998年3月 九州大学大学院工学研究科修士課程生産機械工学専攻修了(工学修士)
2001年3月 九州大学大学院工学研究科博士後期課程知能機械工学専攻修了(博士(工学))

1998年4月-2001年3月 日本学術振興会特別研究員
2001年4月-2003年3月 科学技術振興事業団海外派遣若手研究員(Turku大学/フィンランド)
2003年4月 九州産業大学工学部 講師
2006年4月 九州産業大学工学部 助教授
2009年4月 九州大学大学院工学研究院 准教授


【主な担当科目】

  • コアセミナー(工学部)
  • 伝熱学・同演習(工学部)
  • 機械工学実験第二(工学部)
  • 機械工学設計製図(工学部)
  • 日本語コミュニケーション(工学部)
  • 生体工学特論(工学府)
  • 生体機械工学(工学府)


【所属学会】

  • 日本機械学会
  • 日本骨代謝学会
  • 日本骨形態計測学会
  • 日本生体医工学会
  • 日本臨床バイオメカニクス学会
  • 日本人工臓器学会
  • 日本伝熱学会


【研究業績】

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研究活動


【受賞歴】

1996年3月 日本機械学会畠山賞
1997年7月 日本機械学会 第8回バイオエンジニアリング学術講演会・夏期セミナー Student Competition賞
1998年6月 第18回日本骨形態計測学会学会賞
2004年8月 11th World Congress of the International Society for Prosthesis and Orthotics, World Congress Best Paper Prize
2006年1月 日本機械学会バイオエンジニアリング部門 第14回瀬口賞
2006年4月 日本機械学会奨励賞(研究)
2007年11月 Young Investigator Award, Third Asia Pacific Conference on Biomechanics
2009年5月 第29回日本骨形態計測学会学術奨励賞


【過去の研究テーマ】

○マイクロバブルを利用した高密度細胞培養装置の開発

概要:直径50ミクロン以下の微小気泡であるマイクロバブルは,気泡の持続性,均一性,分散性に優れており,気体を効率よく溶かし込むことができる.本研究では,細胞塊を三次元的かつ高密度に培養するための技術要素として,マイクロバブルを利用した新たな細胞培養装置の開発を行った.

○伸張刺激が骨系細胞の分化・増殖に与える影響

概要:生体骨組織の内部には細胞が存在する微小な空間(骨小腔)や血管が無数にあり,これらは材料力学的に応力集中箇所にあたる.反復動作を伴うスポーツ練習等によって特定の骨が繰り返し荷重にさらされると,この応力集中箇所から疲労亀裂が発生・進展し,骨の破壊,つまり骨折へと繋がる恐れがある.このような骨折を避けるために,骨組織に生じる微小な疲労亀裂を感知し,骨リモデリングによって取り除くメカニズムが存在しなければならない.そこで本研究では,ゲル内に三次元包埋培養した骨細胞樹立株MLO-Y4細胞に対して過度な繰り返し伸張によってメカニカルダメージを与えることが可能な実験系を確立した.定量的な機械的伸張と細胞死との関係,メカニカルダメージと破骨細胞様細胞分化誘導因子の産生との関係について実験し,疲労亀裂をターゲットとする骨吸収開始メカニズムについて考察を行った.

流体せん断刺激に対する骨細胞の応答に関する研究

概要:骨に対する荷重の負荷は基質内部に液流を引き起こす.骨小腔内に三次元的ネットワークを構成して存在する骨細胞は,この液流にさらされている.そのため,骨に与えられた荷重は流体せん断という形で骨細胞によって受容・伝達され,骨形成や骨吸収の調節に影響を与えていると考えることができる.本研究では,流体せん断刺激を与えた骨細胞と骨髄細胞分化との関係を明らかにすることを目的とした.骨細胞樹立株MLO-Y4細胞に対して,cone-palate viscometer式の装置を用いて流体せん断刺激を与え,その培養液を用いて骨髄細胞を培養した.流体せん断刺激によって骨細胞から分泌される液性因子が骨髄細胞の分化に与える影響について,実験および考察を行った.

○客観的指標を用いた着座時の生体疲労に関する研究

概要:自動車運転時や航空機等の長時間着座は生体に大きなストレスを与える.ストレスを低減する快適な椅子を開発・設計するためには,長時間座位姿勢をとった時の生体疲労を客観的に評価するための指標が必要となる.そこで本研究では,生体疲労の定量的評価法を開発することを目的とし,疲労度が大きく異なると思われる3種類の椅子を対象とした実験および評価を行った.

○非侵襲計測した骨盤傾斜角と腰部疲労との関係

概要:自動車や航空機のシートに長時間着座すると,生体に大きな疲労が生じる.長時間着座に伴う疲労の中でも,運転者の多くは腰部疲労を経験する.これは体幹を支持している脊柱・骨盤の姿勢とそれらを取り巻く筋肉の緊張から生じるものである.このような腰部疲労を軽減するためには,脊柱・骨盤の位置や姿勢と関連づけながらシート座面・背面の形状寸法を最適化していく必要がある.そこで本研究では,MRI(Magnetic resonance imaging; 核磁気共鳴画像法)を用いて着座時の脊柱・骨盤の位置や姿勢を非侵襲的に推定するための手法を開発することを目的とし,実験・考察を行った.

○定量的伸張負荷に対する骨細胞の力学応答

概要:骨細胞は,骨芽細胞が骨基質を形成する過程で自ら分泌した基質に埋め込まれて最終分化を遂げたものである.骨細胞同士あるいは骨細胞と骨表面の骨芽細胞とは,骨基質中に伸ばされた多数の細胞質突起によって連結し三次元的な細胞間ネットワークを形成している.このネットワークは骨基質のひずみを感知するのに適した構造であることから,骨細胞は骨における機械的刺激の受容伝達細胞であると考えられている.そこで本研究では,コラーゲンゲル内に三次元包埋培養した骨細胞樹立株MLO-Y4細胞に対して機械的伸張刺激を与えることが可能な実験系の開発を行った.さらに,伸張刺激を与えた骨細胞の培養液を用いて未分化骨髄細胞を培養し,細胞分化に及ぼす影響を評価した.

○微小重力負荷培養装置の開発と骨細胞の力学応答に関する研究

概要:骨組織は強度維持や血中カルシウム濃度の恒常性を保つために骨の吸収と形成を繰り返す動的な組織である.しかしながら,この吸収と形成のバランスは微小重力や長期臥床等の機械的刺激が減ぜられた環境において破錠し,骨量の減少を引き起こす.そこで本研究では,地上において微小重力環境を模擬できる多方向重力負荷細胞培養装置を新たに開発した.本装置を用いて骨細胞の培養を行ったところ,多方向重力負荷による細胞増殖能の低下,細胞間情報伝達能の低下,骨髄細胞をTRACP陽性細胞へと分化させる液性因子の産生を認めた.

○骨に対する機械的ダメージが細胞分化に与える影響

概要:生体骨組織では常に基質の吸収と形成が繰り返し行われている.これを骨のリモデリング(再構築)と呼ぶ.特に大型哺乳動物の骨で行われているリモデリングでは,骨吸収が先行し,吸収された部位に骨形成が続いて起こるという代謝様式をとる.しかしながら,骨リモデリングの発生部位,つまり骨吸収の開始部位がいかにして決定されるのか明白ではない.本研究では,骨吸収部位と疲労亀裂の発生部位との関連性に着目し,「微小な疲労亀裂が発生した部位において骨リモデリングは開始される(Targeted remodeling)」とする仮説に基づいた実験を行った.具体的には,未分化骨髄細胞と長管骨の共存培養系において,長管骨に対して三点曲げによるメカニカルダメージを与えたとき,骨髄細胞の分化について評価した.その結果,長管骨内に存在する骨細胞がメカニカルダメージを受けたとき,破骨細胞様細胞への分化を促進する液性因子を産生することが明らかになった.

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